「浴室の床が滑りやすくて危ない…」「床を踏むとひんやりして冬場が辛い」
そんなときは、浴室床のリフォームがおすすめ。浴室の床だけでもリフォームすることで、子どもや高齢者が滑って転倒するリスクが低くなり、入浴前の嫌なひんやり感も軽減できます。しかし「浴室全体のリフォームは聞いたことがあるけど、床だけのリフォームはできるの?」と疑問に思うのではないでしょうか。
そこで今回は、浴室の床だけリフォームができるかどうか解説し、費用相場もお伝えします。費用負担を軽減する方法や、DIYについても紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
目次
1.浴室の床だけリフォームは可能
結論から述べると、浴室の床だけリフォームすることは可能です。
床の機能をアップさせたい場合やイメージを変えたい場合は、違う床材に変更することもできます。
また床全体をリフォームしなくても、気になる場所だけを部分補修することも可能です。例えば、タイルが割れている場合はその部分だけ新しいタイルに替え、タイルの目地のカビが落ちない場合は目地を補修します。
浴槽がまだ使える等の理由で浴室全体をリフォームする予定がない場合も、床だけでもリフォームしておくと、毎日の入浴が快適になります。
2.浴室の床をリフォームするメリット
浴室の床をリフォームするメリットを整理してみましょう。
2-1.床のひんやり感がなくなる
在来工法の浴室の場合、タイル貼りの床が多く見られます。冬場は床がひんやりとして、入浴がおっくうになりやすいのがデメリット。床をリフォームして素材を変更すると、タイル特有のひんやり感が軽減できます。
2-2.床が滑りにくくなる
タイル貼りの床は水がかかると滑りやすくなり、転倒のリスクが高まります。滑りにくい床材にリフォームすることで安全に入浴できるため、子どもや高齢者がいる家庭には特におすすめです。
2-3.カビによる健康被害を防げる
浴室は湿気が多く、どうしてもカビが生えやすい環境になります。カビが生えると見た目が悪くなるだけでなく、アレルギー反応や喘息などの健康被害を引き起こすこともあるため、放置しておくのはよくありません。カビの生えた床をリフォームすると、清潔な環境になるので安心して入浴できます。
2-4.掃除が楽になる
水はけのいい床材や、汚れが落ちやすい床材に変更することで、浴室の床掃除が楽になります。浴室の床は範囲も広く、掃除が大変な場所なので少しでもお手入れしやすい床材にすると、家事の時短にもなるでしょう。
3.浴室床のリフォーム費用
一般的な浴室の床リフォームにかかる費用は以下の通りです。
リフォームの内容 | 費用目安 |
---|---|
部分修理(タイルや目地の補修) | 3万円~ |
塗装(ユニットバスの床の塗り替え) | 5万円~ |
張り替え(床材の交換) | 10万円~ |
割れたタイルの補修、劣化したコーキングの打ち増しなど部分的なリフォームであれば、3万円から工事が可能です。
ユニットバスの床にカビが生えている、汚れが落ちにくいなどの場合は、5万程度から塗装できれいにできます。ユニットバスは床、天井、壁、浴槽などが一体になっているため、床だけの交換はできず、見た目が気になる場合は塗り替えが適しているのです。
床の傷みが激しい場合や、下地まで傷んでいる可能性がある場合、素材を変えたい場合などは、床をまるごと張り替えることも検討しましょう。その際、素材によって費用が左右されます。
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4.浴室の床材の特徴と性質
浴室の床リフォームに必要な費用をお伝えしましたが、実は床材の素材によっても費用が左右されます。ここでは主に使用される素材の特徴などをお伝えしますので、リフォームの参考にしてください。
4-1.樹脂床材|比較的安価で滑りにくい
おすすめの人 | ・子どもや高齢者がいる ・費用を抑えたい |
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費用 | 7~15万円 |
適した浴室 | 在来工法 ユニットバス |
ユニットバスで一般的に採用されている素材で、在来工法の浴室でも用いられます。高い耐久性や滑りにくいといった特徴があり、費用も抑えられます。
ただし汚れが蓄積しやすく、日々のこまめな掃除が欠かせません。
4-2.シート床材|低コストでリフォーム可能
出典:https://www.artreform.com/example/3335/
おすすめの人 | ・費用を抑えたい ・DIYにチャレンジしたい |
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費用 | 5~10万円 |
適した浴室 | 在来工法 ユニットバス |
シートタイプの床材は費用を抑えつつ、手軽に床をリフォームしたい方におすすめ。元の床の上にシートを貼るだけなので、DIYにも適した素材です。
さまざまな見た目のシートが販売されているので、自分の好みに合わせて選べるのもメリット。クッション性や滑り止めなどの機能も備えており、手軽なリフォームで快適な浴室に生まれ変わるでしょう。
ただしシートを貼るだけなので、床の復旧はできません。床の下地まで傷んでいる場合や、あまりにもカビがひどい場合は応急処置にしかならないので、床の状態が心配な方はプロに判断してもらうとよいでしょう。
またカビの黒ずみを除去する洗剤を長時間塗布することができない商品もあるため、お掃除の観点からも慎重に選ぶようにしましょう。
4-3.FRP床材|床のひんやり感を解消
おすすめの人 | ・子どもや高齢者がいる ・床のひんやり感を解消したい |
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費用 | 10万円~ |
適した浴室 | 在来工法 ユニットバス |
FRP(Fiver Reinforced Plastic)とは繊維強化プラスチックのこと。軽いのに耐久性に優れているという特徴があり、船や風力発電の羽にも使われるほど丈夫な素材です。滑りにくく、保温性に優れているなどのメリットも併せ持っていることから、近年浴室の床材として導入されることも多くなっています。
デメリットとしては、導入コストが高く、傷がつきやすいといった点があります。
4-4.タイル床材|冷たくない商品もある
おすすめの人 | ・おしゃれな浴室に仕上げたい ・タイルならではの質感を楽しみたい |
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費用 | 10万円~ |
適した浴室 | 在来工法 |
タイルは在来工法の浴室に使用されることが多い素材です。特徴としてはデザイン性に富んでいることや、色やサイズのバリエーションが豊富なこと。床のみならず、壁にも用いることが可能です。
ひと昔前のタイルは滑りやすい、冷たいといったデメリットが目立っていましたが、近年のタイルはそれらのデメリットをカバーする製品も登場しています。またタイルは部分的な補修が可能なので、割れたり汚れが落ちなくなった部分だけ交換することも可能です。
デメリットとしては、タイルを貼るには熟練の技が必要なので、費用や工期が長くなりやすいことが挙げられます。タイル自体は汚れがつきにくい素材ですが、目地に水が残りやすく汚れやカビの原因になるため日々のお手入れは必要です。
4-5.木製床材|木の質感や香りを楽しめる
おすすめの人 | ・温泉施設のような雰囲気を楽しみたい ・木の香りや温もりを感じたい |
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費用 | 15万円~ |
適した浴室 | 在来工法 |
和の雰囲気を感じる浴室にしたい、木の質感や香りを楽しみたい場合は、木製の床材もあります。高級感があり、自宅の浴室が温泉施設のような雰囲気になります。滑りにくく、保温性に優れているのもメリットです。
ただし、木なので水には強いとは言えず、経年劣化で腐ったりぬめりが出たりします。使用後はよく乾かすなど、日々のお手入れが欠かせません。
4-6.天然石床材|露天風呂のような高級感
※画像はイメージです
おすすめの人 | ・高級感のある雰囲気が好み |
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費用 | 20~40万円 |
適した浴室 | 在来工法 |
天然石の床材は、露天風呂のような高級感のある雰囲気が味わえます。汚れやカビもつきにくく、日々のお手入れで清潔が保てるでしょう。
デメリットとしては、コストがかかることや滑りやすい、冬場はひんやりとするといった点があります。固い素材なのですべったときにケガをしやすく、子どもや高齢者がいる家庭にはやや不向きでしょう。
5.浴室床リフォームの費用を抑える方法
「床だけのリフォームだから費用はかけたくない」「そのうち浴室ごとリフォームするかもしれないから…」などの理由で、費用を抑えたい方もいるはずです。ここでは浴室床リフォームの費用を抑える4つの方法をお伝えします。
5-1.床材のグレードにこだわらない
浴室床リフォームは先ほども紹介したように、素材によって費用が左右されます。そのため、費用を抑えるのであれば床材はなるべく安い素材にしたり、グレードにこだわらないのが一番です。
5-2.介護保険を利用する
要支援・要介護認定されていることが前提となりますが、浴室を滑りにくい床にリフォームすることで、介護保険から補助金が支給されます。高齢者がいるお宅の浴室床リフォームをする際は、一度担当のケアマネジャーに相談するとよいでしょう。
浴室のリフォームで使える補助金について詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
5-3.相見積もりを取る
リフォームの費用を安くしたいのであれば、はじめから1社に絞らず、2~3社から相見積もりを取りましょう。複数の業者を比べて高すぎないか、あるいは安すぎないかチェックしてみましょう。できれば浴室リフォームの経験が豊富な会社に依頼すると、独自ルートで材料を手に入れられて、より施工費用が安くなる可能性があります。
どの会社に見積もりを依頼していいか分からない場合、希望に合う会社を紹介してくれるサービスを利用するのもおすすめです。
リフォームガイドはお客様の要望にピッタリな会社を数社ご提案できるので、簡単に相見積もりが依頼できます。
5-4.DIYに挑戦する
DIYが得意な方は、床シートを使ったDIYにチャレンジすれば安くリフォームできます。
ただしDIYについてはいくつか注意点がありますので、次で詳しく説明します。
6.浴室床リフォームDIYの注意点
DIYをお考えの場合は、注意点もあわせて確認しておきましょう。
6-1.下地補修をしっかりする
きれいに仕上げるためには、シートを貼る前の下地補修をしっかりと行いましょう。既存のタイルを剥がしてから行う場合も、そのまま上から貼り替える場合も、しっかり目地や凸凹をなくすように補修するのがポイントです。下地補修の工程は仕上がりに大きく影響するので、念入りに行いましょう。
6-2.床シート以外のDIYは難しい
浴室の床は狭い範囲ですが、床シート以外の素材を使ってDIYするのは至難の業です。タイルはホームセンターでも手に入りますが、実はタイル貼りはプロでも気をつかうポイントで、専門の職人がいるほど。経験が浅い方が手を出すと失敗する可能性が高くなるので、おすすめできません。
6-3.土台の状態が悪すぎるとDIYできない
既存の床材が割れ、そこから浴室の土台に水がしみ込むと、腐食している可能性があります。その状態になるとDIYでの補修ができないので、業者に頼んで修理してもらいましょう。またDIYの場合、下地が大丈夫かどうか判断できない場合もあるので、少しでも不安を感じたら業者に依頼することをおすすめします。
7.まとめ
浴室床のリフォームをすれば、これまで気になっていたひんやり感や見た目などの問題が一気に解決できます。浴室床リフォームは素材によって費用が異なるので、なるべく費用を抑えたいのであれば、樹脂や床シートなどを選ぶとよいでしょう。
DIYも費用を抑える方法のひとつですが、下地や土台の状態が悪すぎるとDIYでは手に負えない可能性があります。素人では判断が難しい場合もあるので、不安がある場合はプロに相談するのがおすすめです。
リフォームガイドでは、浴室リフォームを得意とする会社をまとめて数社ご紹介できます。相見積もりも簡単にできるので、業者選びに迷っている方はリフォームガイドを利用してみてはいかがでしょうか。